【イベント報告】春の巡回栽培勉強会を行いました

こんにちは 今井の丘公園です
先日分区園ではこの時期恒例の巡回栽培勉強会を行いました
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(有)サカタテクノサービスさんより講師をお迎えし、参加者それぞれの分区園を回りながら野菜の育て方や肥料のあげ方、害虫の対処法など様々なことを伺いました
当日スタッフが聞き取った内容を一部ご紹介します

Q.ナスが成育しない・接木苗が大きく育たない
→A.ナス科は連作障害を受けやすいので、接木苗を購入するほうが連作障害を受けにくいです。ナスの第1果房は花が咲き少し大きくなったら摘果し、2番枝・3番枝を残し株を大きく育てると良いでしょう。ナスは肥料と水で良く育つので、元肥を入れて植え根が育つまでは根腐れ防止で土を乾き気味にし、ある程度根張りが丈夫になったら1週間に1回程度2000倍に薄めた液肥を、2週間に1回は化成肥料を与え水を良く与えるとよく生育します。
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Q.サトイモを植えたのですが生育が悪いです
→A.水を多く吸い上げるので乾き気味では生育が悪いです。定植後に黒マルチをかけると良いでしょう。

Q.ダイコンの種を蒔いたのですが発芽が悪いです
→A.購入したタネは使用期限があるので、古い種を使用すると発芽率が下がります。家庭菜園で購入したタネを使いきるのは難しいので、保管するのであれば冷蔵庫の野菜室など低温で温度が一定の場所に保管すると良いですよ。
→A.発芽したダイコンを間引くときはハート型の左右対称のものを残し、左右非対称なものなど形の悪いものはハサミでカットすると良いです。根元から引き抜くと残す根まで引き抜いてしまうのでハサミを使ってください。
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Q.ジャガイモの葉が黄色くなっています。ジャガイモを大きく育てるには?
→A.ウイルスをもつアブラムシが葉に付着し、生育不良になったと思われます。農家は農薬を使用するが家庭菜園では難しいので、まめに状態を確認しアブラムシが付着した場合はその都度除去し、希釈した木酢液を散布して防除を行うと良いです。どうしても農薬を散布する場合は植物由来のオーガニックなものを使用すると良いですが、希釈や散布方法等に注意が必要です。
→A.ジャガイモは土寄せ作業が必要なため、畝を作ってから植えましょう。畝はアーチ型にすると土寄せ作業が行いやすく、寄せた土が雨などで土が下に流れにくいです。土寄せ時2~3葉までは土寄せで土を被せると被せたところから発根して収穫量が若干増加します。
→A.ジャガイモなどの根菜類は、カリの肥料を与えると良いです。
→A.ジャガイモはナス科の植物のため、トマトなどナス科の作付け後は連作障害になりやすいので影響を受けた可能性があります。また植付け前の土壌に消石灰を入れてpH値が高くなると生育不良を起こすので、各作物に合わせたpH値となるよう土壌の改良を行う必要があります。連作障害を軽減するには、ホームセンター等で販売されている土壌改良材を入れて土を消毒させると軽減されます。
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Q.ホウレンソウの育て方を教えてください。
→A.株間が狭くても生育するので、ばら蒔きで芽が出て双葉が開いたころに間引きましょう。株を大きく育てる場合は株間を開けるために2回目の間引きを行い、水は乾き気味に育ててください。間引く際はハサミで根元をカットしましょう。

Q.ミニトマトの注意点は?
→A.トマトは茎が小指の太さで一定に育てるのがポイントです。親指位まで茎が太いと肥料過多でつるボケ(葉茎が生育過多になり実が成らない)となるので、茎の太さを見て茎が細いようであれば追肥してください。脇芽は摘み取らないと養分がそちらに集中してしまい、実成りに影響します。

Q.エダマメの追肥は?
→A.元肥は窒素・リン酸・カリウムでよいですが、追肥はリン酸のみの化成肥料を与えるとよいです。エダマメなどのマメ類はリン酸の肥料(過リン酸石灰)が特に有効です。
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Q.サツマイモの育て方について教えてください
→A.サツマイモは痩せた土でも生育するので、肥料過多になるとつるボケとなります。サツマイモなどの根菜類はカリウムの追肥(硫酸カリ)を8月と10月に行うと良いです。

Q.エシャロットの生育にバラツキがあります
→A.大きいものは、分球前の可能性があります

Q.ようりん(熔リン)について教えてください
→A.リン酸肥料の一種で、リンやアルカリ分を含む有機肥料。元肥として使用されます。有機物の分解に必要な微生物の栄養源となり、土壌の地力を高め肥料の効果が増進されます。根から出る有機酸や土壌中の弱い酸と接触することで緩やかに溶け出すのが特長です。

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勉強会の後は皆で協働農園のタマネギの収穫会を行いました
新タマネギのお土産、喜んでいただけたようで何よりです

次回の巡回栽培勉強会は10月ごろを予定しています。
またぜひご参加くださいね


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